
金に困った小日向柊(尾碕真花)が軽い気持ちで飛び込んだのは、都会の片隅にたたずむスナック、その名も「介護スナックベルサイユ」。店内には介護用品が並び、カウンターの棚には点滴のボトルがずらり。それぞれ客の名前が書かれ、ボトルキープされている。客のほとんどは要介護の高齢者達。しかし、店に足を踏み入れたとたん、皆が若さを取り戻し、輝きを増す。見違えるように元気になり、明るく歌い、楽しく飲んで、軽やかに踊り始める。さらに、この店のもう1つの秘密が、店のママ、上杉まりえ(宮崎美子)が提供する特製のワイン「SEE YOU IN MY DREAMS」 。どこで作られているかなど、他のスタッフは誰も知らない。このワインを飲めるのは生涯一度、一杯だけ。飲めば、若かりし日にやり残したことや、置き忘れたものを取りもどす幻想の世界に導かれる。そしてその後、客には締めにふさわしい食事が店から用意される。その食事は客が人生を振り返った時に一番の思い出となる料理。あるいは、ずっと求めていたが食べられなかった料理。それは時として、客にとって最後の晩餐になることも。その食事を前に、客は至福の笑みと涙を流す。店にいたひととき――。それは現実なのか幻想だったのかわからない。ただ一つ言えることは、誰もがすがすがしい顔で店を後にしていくということだった。

S2 E11 • 2025/12/20
クリスマスパーティーの日、客の1人が「自分は久留辺蘭子(高橋惠子)という指名手配犯」と口にする。35年間逃亡してきたが、最期の時が迫り、自首を考えているという。ママ(宮崎美子)に魔法のワインを勧められ、蘭子が会いたいと願ったのは刑事の岩上平造(大地康雄)だった。そして、店に身を寄せる大輝(杢代和人)も警察に追われていることを告白。新たな「魔法のロゼワイン」を飲んだ大輝が見たのは…。「会いたい人は誰ですか?」最期の時を見つめ続けてきたベルサイユ、ついにラストオーダーへ!
主要キャスト